詩的夢幻

読み終わった本の読書感想を書いています。

代理母はじめました

 

柿谷美雨先生の新刊。

さっそく買って読んだ。

今回は難しい受精卵の話から受精するまでのプロセスを詳しく書いてあった。私は性別は女性だが妊娠、出産経験もないので詳しいことは分からないので勉強になった。乱視の老化については20代で本を読んで勉強したので知っていたけど、50代まで出産は可能は知らなかった。イメージ的に頑張っても40代だろうと思っていた。

だから代理母は50代まで可能っちゃ可能らしい。でも体力的にきついよなと思った。

 

主人公ユキの義理の父親(ユキと血は繋がっていない)はモラハラDV男で一度代理母の仕事をしたユキを夜に一人で買い物に行かす。(この本の舞台は近未来ファンタジーの世界なので今の日本より格段に治安が悪くなっている)その時に「お前は出産経験があるんだから、少女じゃないだろう。一人で買い物行って来いよ」って罵るのが印象的だった。まぁ…赤ん坊を出産し処女じゃないからって事なんだろうけど…。でもユキが仮に出産前に処女だとして代理母の仕事したら、内側から破瓜するのか?と疑問に思った。二倍痛いよね。破瓜の痛みと、出産の痛みと一気にくるのか…。

ひ、ひえっって怖くなった。

 

一番印象に残ったのは最後のミチオ、一路(台湾人の男の子)のゲイカップルとユキが家族的な繋がりになること。なんかほっこりした。ミチオもユキの事が好きで、うまくいくのかなぁと言うのを仄めかして終わるという、少しはハッピーエンドなのかなっていう終わり方でよかった。

女たちの避難所

 

図書館で借りてきた。女たちの避難所。

これは架空の大震災の話として描かれているが、モデルは3.11の大震災だそうだ。(あとがきに書いてある)

 

間仕切りのない避難所生活がいかに大変か分かったし、暴行された時のアフターピルまで配られていたとは…。そんな事も予想されて薬まで配られるんだね。

美人の遠乃も夜トイレ行ったときに車に連れ込まれて乱暴されそうになるし…。読んでてリアルすぎて怖かった。

 

***

 

一番印象に残ったのが、最後のほうで福子が息子夫婦のいる東京へ上京する時の話。赤ちゃんのいる遠乃を上京させるのを反対するシーン。福子としても責任を感じて何度か上京したがる遠乃を説得するシーンはリアルでよかったと思う。

ファンタジーな話ならよし、一緒に上京しよっか!って軽々しく話は進むんだけど、責任を負いたくないからイケメン自衛官と遠乃をくっつけようとするのも何かリアルで…。

 

最後はみんな(福子、遠乃、智彦、渚、昌也)が上京して何とか仕事に就いたり、不登校を克服して学校に行けててよかったなーって思った。

 

最後に息がまともに吸えるような、途中までは重苦しくて息をするのもつらいという結構重めのテーマを扱った小説だった。

 

まぁこんな大震災、経験したくないなってつくづく思った。南海トラフが心配だし、今対策できることをやっていこうと思った。

 

懲役病棟

 

懲役病棟読んだ。

女子刑務所での医師の仕事を任された香織先生とくせ者の看護師、マリ江とのやり取りが面白かった。

一番この組み合わせコンビが面白いかも。

お嬢様育ちの香織先生と庶民のマリ江コンビ。

 

テンポよく進み、最後まで楽しく読めた。

イケメン先生とマリ江の壁ドンシーンは笑ってしまった( ^∀^)

病気を治す感情コントロール術

 

病気を治す感情コントロール術読んだ。

イライラして怒った時と、悲しくなって涙が止まらない時の対処法は参考になった。

行きつ戻りつ死ぬまで思案中

柿谷先生のエッセイ本。柿谷先生が日々モヤッとしてる事が書いてあり、思わず頷く所が多くあった。

女性選手がコーチの男性選手のハグから逃げてるところとかはかなり、踏み込んだ話だな~って思った。あと外国なら当然の握手とかも、女性の事務次官?政治家が握手したあとにズボンでごしごし手を拭く仕草とか。やっぱり、外国人女性も男性陣から握手求められるのは嫌なんだなって思った。何かモヤモヤするのを言語化してくれる柿谷先生。流石です。

 

あと柿谷先生が自分の作品の読書メーター読まれてるのは驚いた。あと一般人の人のブログとかチェックしてるんだね。

 

私も別サイトにてブログ書いてるからもしかしたら作家の人とか読んでるのかも?!なんてヒヤッとした。

 

そ、そうだよね。作家さんもブログ読むんだよね…!!

 

何かそう思うと日常のブログとか恥ずかしくなり、日常のブログ書くのやめようって思った。

 

印象に残ったのは女性選手がコーチからのハグから逃げたりするシーンと、柿谷先生がブログや読書メーターチェックしてるとこだった。

 

 

がんが消えていく生き方

 

がんが消えていく生き方かぁ~。

日々笑う事、体を冷やさない事、運動する事、笑う事。日々の生活に取り込んでいこうと思った。身内ががんになり、色々な本を読んで勉強したけど、この本は、すごく参考になった。

読んでいて癒される内容だし、元気づけられる内容なので、ぜひ一度がん患者さん、家族の人は読んで欲しい。

 

身内もそうだったけど民間療法にはまり始めるんだよね。癌になると。

湯治場、断食道場とか。

断食はがんにとってとても悪いことも書いてあった。3食体にいいものを食べて、しっかり栄養をつけることが大事だよね。

 

ロスト・ケア

 

ロスト・ケア

葉真中 顕

ameblo.jp

若年性認知症の身内の介護をしていらっしゃる方のブログで読んだので、興味がわいて書店で珍しく本を買い、読んでみた。

 

結構内容としては重い。ヘルパーさんが出入りしている家の金品を盗む描写があり、やっぱりそういうことってあるよねぇと思った。

だからうちはヘルパーさん、まだ頼んでない。掃除なんかも高いけど掃除ロボット買えばいいと思ってる。また勤め始めて掃除まで手が回らない場合は。

 

犯人が意外な人物でえっ!!って声を出してびっくりする位だった。物語の構成が上手いよね。

 

重い内容で最後の方でようやく息が吸えるというか、それまでは息が詰まる描写が多い。

 

認知症のおばあさんが排泄物を食べるシーンとかうわぁ…って思ってしまった。それで孫がビビッて逃げ出そうとするんだけど、つるんってすべって排泄物の水たまりにダイブするシーンとか。これは介護ノイローゼになるよなぁと思う。だからといって赤の他人に頼って間接的にでも介護殺人を希望する、殺されてよかったって思ってしまう女性の心理は闇が深いよね。

 

映画は観てないんだけど、TVでやったら見ようかなと思う。