詩的夢幻

読み終わった本の読書感想を書いています。

母親からの小包はなぜこんなにダサいのか

 

 

不倫の話が多くて読んでてしんどかった。結局は不倫を否定せず、しょうがないよねって肯定する話が多いから、え?って思いながら読んでた。

不倫に傷ついた女性が読むと面白いのかもしれん。どうも不倫の話は好きじゃなくてね・・・。うーむって思いながら読み進めていた。

 

最後のインフルになって亡くなった母親が具合悪くなりながら小包作るのもなんか不自然だったし・・・。

昭和、平成の当時の若者の恋愛~令和のスマホ依存の中の生活で起きる恋愛まで幅広い時代の恋愛小説からの、母親からの小包の話なんだけど、あんまりしっくり来なかったな。

 

なぜ母親からの小包はダサいのか?→それは親も年を取ってとんちんかんな言動が多くなるからです。認知症の始まりです。

 

そんな感じかな。自分の親はいつまでも元気で若くはつらつとした状態じゃないって事。自分の親が年取って認知症になっていく現実を受け止めなきゃいけないってことだよね。

親を憎むのをやめる方法

 

益田先生の本、読んでみたよ。

 

親がおかしいってのはやっぱり皆大なり小なりあるんだなって思った。自分の亡くなった老父もかなり、精神的なのか発達症なのか人格障害なのか、神経質でキレやすく、瞬間湯沸かし器みたいにカッーとなりやすい、暴力的なとこ(物を壊す、配偶者へのDV)もあり、かなり、やばいんじゃないかって思って一緒に暮らしてたけど・・・。ただ他人への暴力、拳などが入る喧嘩は無く、警察のお世話になることはなかった。

 

ただこだわりが強くて生活するうえでハンガーをかける位置とか角度とか、仕事がある日でも朝は必ず皿洗いしてから出ることとか、タオルをかける位置とか、掃除の仕方とか、網戸の位置とか、出かける前には必ず挨拶する事とか、日曜日は外出しちゃダメとか、すごい細かくて疲れる毎日だった。年と共に体力が衰えるとそういう決まり、こだわりは弱くなっていったけど。

 

見えない蜘蛛の巣のような糸が老父の周りに張り巡らされていて、それに何かぶつかったり衝撃が加わるとブチギレるようなそんな感覚さえ感じた。

 

自分の血のつながった戦争帰りの父親(私の祖父にあたる)と継母(血は繋がってない私から見たら祖母にあたる)からの虐待で精神的に参ってしまったようだったからしょうがないのかなと思いながら不安な気持ちで暮らしていた。

 

高校出たら高卒枠の公務員になって一人暮らししたかったけど、専門学校出て仕事しても、一人暮らしは断固として反対され、ずーっと老父の看病、家事やって仕事やっての人生だったな。

 

小学生からずっとヤングケアラーであり、大人になったらビジネスケアラーな人生。当然そんな教育費にはお金かけられてない、部活動もお金かかる部活はやめてねと言われてたので他に秀でるものもなかった。高校から塾行ったり行かなかったりだったから、学力競争には負ける。バレエも出来ないし、ダンスも踊れない、楽器も演奏も出来ないし、絵も描けない、テニスなどの球技も出来ないので女子の友達も殆どいない。女の子はいろんなことが秀でてないと友達すらできない。厳しい世界なのである。

 

私にできるのは自分の世界に入って小説書くことだけ。それ位だよ。図書館は無料だから、本ばかり読み漁って本の世界に入っていた。二次創作やってあなたは才能があるとか、絵を描く人からすごく褒められたこともあるけど、辛い現実から逃げられるのが本の世界だったからってだけ。

 

塾も通わせてもらってたけど安い塾だし、中高は公立だし。専門学校は私立だったから学費高かったよな・・・。それでもそんなに大した事学べないし先生もいい加減だったから、騙されてPCの資格とらなかったら、リーマンショックにぶち当たり、就活はボロボロになってしまった。それが貧困への入り口の第一歩だった。

 

本当は看護学校か大学の看護学部行きたかったんだけど化学が難しかったので諦めた。当時の夜間学校担当して赴任してきた化学の先生も化学は才能がないと解けないとか言って、あんまり教えてもくれなかったし。未だに何なんだろうあの先生って思うわ。数学は一生懸命勉強してたから専門学校での簿記の勉強は苦にならなかった。

 

かといって行きたかった語学部も英語も難しくてダメだったし。語学部進学してもゆくゆくは留学しなきゃいけないから金のない人は行くなと英語の先生の忠告もあり諦めた。

 

公立校は貧困層の人も多いから、そういうのは先生は家に金が無いなら、夢を見るなとかよく言ってきたよね。結局は金が続かなくて大学中退してフリーターになるか、学費稼ぐためにと、女の子ならば、夜職に転落していく形だろうから。

 

働きながら勉強して資格とったり、PCの勉強したり、契約社員の契約切られて無職になった時は、職業訓練校に通って勉強したり、職業訓練校の先生に指導され、面倒見てもらったりしてして何とか今に至る感じ。

 

普通に大学出てればこんな回り道せずに苦労知らずな人生になっただろうなって今の年齢になって思う。大学の同級生と結婚も出来て赤ちゃんや子供の世話に忙しい、キラキラなママな生活も送れてたかもしれん。たまに寝る前に想像するんだよ。大学に行けたら同世代の友達も出来て彼氏も出来て、ちゃんとした額の給料を出してくれる会社に就職出来て、一人暮らしも出来て、そのうち同級生の彼氏と結婚して赤ちゃんが生まれて、産休やら育休やら取れて、ワーママやるか、子供が生まれたタイミングで仕事辞めて家庭に入って子育てするとか・・・。そんな夢物語を想像し虚しくなりなり、絶望する。

 

進学校にも入れたのだからもう少し家庭環境が良ければ私もその一員になれたのかもなんて思ってしまう。でも手は届かず目前で夢は消える。

 

皆、大学行く中で専門学校行くっていう選択をするのも勇気がないとねぇ・・・。学年で数えるくらいだよ。先生たちからは憐れむような目で見られたのは覚えている。家が貧しくて高卒で就職を選ぶ人もいたし、職業訓練校や防大に進学したり、高卒で自衛隊入る人もいた。私もそのパターン。

 

もう少しお金があって家庭環境が良ければ行けたのかなって思うんだよね。婚活では専門卒って書けば=ドアホ中のドアホって思われるし。それが本当に辛い。

 

国公立の大学行くのもそうとう塾通わないと受からないから結局、親のお金の使い道、収入で子供の学歴って決まるんだよね。でも婚活だと富裕層の子供が多いから、本人の努力不足でしょうって言ってくるし分かってもらえない。恵まれた優しい世界にいる人たちだから私みたいに底辺を四つん這いで這いずり回る世界なんて分かってもくれないし。

 

まぁ本では、老父を上回るレベルのやばい親の症例があり、まぁこの人らに比べたら大分まだマシだったのかなと思えるくらいだったけど・・・。血が出るまで手を洗い続ける親とかさ・・・。

 

樺沢先生も言ってた、本にも書いてたけど仲の悪い親との和解ってのも必要だよねって本を読んで思った。いつかは親は亡くなるものだし、残されたものとして葛藤みたいなものは心の中に残るし・・・。

 

いくら老父が家の中で暴れまわっても、老父の誕生日には花をプレゼントしてたんだよ。花なら食べられないし、塩分もない、糖分も無いでしょう。健康的だし。それが老父は気に入ってたみたいだし、それを褒められたのは嬉しかったけど。あんな暴れまくる老父でもね。

 

ただやっぱ親の事ばっか怨んでてもしょうがないし、自分の人生がより良いものになるようにそっちに考えを向けた方が良いって言う益田先生の考えには賛成かな。

婚活でも親への不満、恨みつらみを話す、親と絶縁した男の人も多いけど、そればっか考えててもねぇ・・・。

 

じゃぁ、今どうするのよって話でさ・・・。親とうまくいかない人と話す機会は婚活で多々あったけど、何かずっと過去の事をぐちぐち言ってる人ってしんどくてさ。

 

それはそれとしてーって置いといて、自分の人生をしっかりやってる人の方がキラキラして、魅力あったなって思うわ。

 

僕と、俺と傷をなめあおうよって言われても、やっぱずっとぐちぐちやってる人とは嫌なんだよね(笑)

 

私と同じ仄暗い世界に産み落とされた人間でもさ、まだ前を向いてキラキラしてる男の人の方がドキドキするのさ。ははは。

在宅医が伝えたい 「幸せな最期」を過ごすために大切な21のこと

 

若年性認知症のご家族を介護されているKeroぴょんさんのブログにて紹介されていたので読んでみた。

一番悲惨だったのがすい臓がんの末期なのにいつか治って家族と旅行に行きたいから仕事頑張るって言ってお腹に水がたまったのを病院で抜いてから仕事してて、倒れて亡くなった男性患者の話かな。自分が末期ってことは知らなかったんだって。家族の意向で。だからいつか治るって信じて仕事行く前に水を抜く処置してもらってから出社してたんだって。壮絶だよね・・・。

倒れて緊急入院して弱った時にもう自分は長くないんだって悟ったんだって。筆者曰く、人間死期が近づくと本能的にわかるんだって。

 

じゃぁ父親もそう思って亡くなる直前、俺が死んだら~みたいな縁起でもない話をしていたのだろうか?と、老父が発作を起こして亡くなる前の夕食での会話を思い出した。

 

私も親を亡くしてるから、読んでてじーんとしてしまった。

確かに高齢になるともう病院も治療は勧めないんだよね。手術もやってくれないし・・・。そう不満に亡くなった後も長らく根に持って、主治医や病院に恨みつらみはあったんだけど、この本読んで、あんまりもう治療せず家族と過ごす時間を優先するって言う最期も良いのかなって思った。

発達障害・グレーゾーンかもしれない人の仕事術

 

遅刻癖というか、時間に間に合わないのが仕事でもプライベートでもすごい悩んでて樺沢先生に質問のメール送ったら、後日、数週間後にブログでこの本がおすすめされていた。

 

遅刻しないコツみたいのは書いてあったけどありきたりなものであんまり参考にはならなかった。

 

仕事術と書いてあるけど精神論みたいな項目が多くて、うーん・・・。

 

仕事行かなきゃいけないのは分かってるのに体が動かなくなる、玄関に座り込んでしまい、どうしても仕事に行けないって時はどうしたらいいんだろうね?

学生時代からこうだったからね。

深夜特急 1

 

読書婚活の課題本だったので購入。

まるで香港を旅しているかのような臨場感。

それにしても海外生活でニート生活するとはすごい主人公だ・・・。

ニートなのに賭博場行くとはすごい根性。

 

ちょっとついていけないなと思った。

20の短編小説

 

if…伊坂幸太郎

バスジャックの犯人と対決するシーンが面白かった。

 

悪い春…恩田陸

やっぱり恩田さんの本は面白い。伏線があって面白かった。

 

ウエノモノ…羽田圭介

上の階に住む人の騒音に悩まされる主人公の描写がリアリティーがあって良かった。上の階に住む人と和解出来てよかったと思った。

 

文芸あねもね

 

私にふさわしいホテル…柚木麻子

これはすごく身に沁みる。31歳でラブホで清掃のバイトしながらコスプレイヤーとなりきりツイートを繰り返す主人公。そして大学生の時にコスプレイヤーの彼氏と付き合うが、幻滅して別れるとか。

私も二十代後半にもなって当時即売会とか出てたし。もうやることが10年遅いんだよね。いや、15年位遅いか。アニメや漫画の話で盛り上がり、コスプレイヤーの人とも付き合ったことがるが幻滅して別れるとか、主人公と一緒じゃないか!!

 

なーんか当時即売会出て同人誌発行しても白々しい目で周りの同じ同人趣味の人に見られたのは強烈に記憶に残ってる。この人、いい年して今更、同人誌発行して何やってんの? しかも成人向け小説書いてさ…って顔されたし。嫌な思い出として頭にこびりついてる。10代後半の性への好奇心溢れる無知な女の子がやる痛々しいことを年取って30手前でやってのけるアホ。それが当時の私だった。周りの人は気を使ってくれているのかそんな事は面と向かっては言わないけど、皆顔にそう書いてあった。

 

しかも当時勤めてた大手企業もクビになって酷い目に遭ったし。それも同人活動のせいでもある。何か当時は暴走と言っていいほど無茶苦茶な生活だった。睡眠時間削って小説書くとか、スマホ弄りっぱなしとか。脳が休まらない生活をしていた。体にめちゃ悪い。契約切られたことでようやく目が覚めて、何やってたんだろう私ってすーっと同人活動への執着が薄れていった。

 

自称 同人作家(笑)と言えどツイッターやらないとファンが増えないので無理やりツイートしてたけどフォロワーも増えず・・・。そういう所はこの小説の主人公と一緒。

 

年とってもヲタクやめられないのも主人公と一緒だし。なーんか自分の半生を見ているかのような奇妙な感覚にとらわれた。

 

ばばあのば…南綾子

 

55歳になった未来の主人公が現代に訪ねてくるホラーな内容だった。不倫しそうになる主人公を止めたり忠告したり。55歳になった未来の主人公がノーブラ設定なのには笑ってしまった。めんどいよね。ブラって。

結局は主人公の努力の甲斐あって不倫には走らず真っ当に生きるんだけど。最後がちゃんとしてたから安心して読めた。